頑張れ!写真デジタル化(2)

(前回の続き)

しかしこと写真の品質に関しては長い経験から言わせて貰いますと、いくら高性能のスキャナーを駆使してディテールに拘り高解像度でスキャンしてもその差を感じる人はごく一部だという事実です。

写真に関しては手打ち蕎麦のように製法の拘りを感じて貰いにくい物だと思います。

要は発色が綺麗であればそれは綺麗に写っている写真なのです。

緑は底抜けに綺麗で、空は青く、肌はほんのりピンク色で、鳥居は鮮やかな赤であれば「綺麗に撮れているね」となるのです。

本当は光の当たり具合でトーンは場所により無数に変化していきます。しかしデジカメの色作りはいかに綺麗に発色させるかが勝負なのです。

ですからデジカメの色作りに不満の方はROWデータで撮影し、Jpegや印刷用のデータにする際「現像」という画像調整を行い自分好みの色調にするわけです。

富士フィルム代理店等で受け付けているネガデータ化の150万画素でもL判プリントには充分な画素数ですし、データとして扱うには使いやすいサイズです。

発色もデジタルカメラの技術を応用しているのでアナログフィルムにしては綺麗に発色します。

プリント写真をスキャンするならばL判原寸300dpiでのスキャンと同等となります。

これならデジタル化の時間は最小限に出来ますよね。

大きく引き延ばしたい時はどうするのだと思われるかもしれませんが、現在は良い拡大ソフトがあるので、もしフォトブックで大きくしたい写真があれば拡大ソフトで拡大すれば劣化なしに綺麗に拡大できます。

プロの現場でも200%〜400%程度ならフリーの拡大ソフトを使用しています。

1万5千円程度のお金を出せば「PhotoZoom」という専用ソフトも手に入ります、これは1兆画素まで拡大できます。まあ現在1兆画素の画像を扱えるパソコンはありませんが…。

なので、スキャナーを購入して自分でデジタル化される人はサクサク撮れる画素数にして、後でどうしても大きくしたい物があれば拡大ソフトで拡大する…と割り切った方が作業は進むと思います。

尚、趣味で写真を撮られる方でアナログらしいトーンにこだわる方はこの限りではありません。

その場合Jpegファイルでは意味がありませんが…。

デジカメでも色調に拘る方はROWデータで保存されていますよね。

要は、使う用途を明確にしてオーバークオリティにならないように作業すれば時間の無駄を省ける訳で、サーバーに画像を預けるにしても容量の制限があるので余り大きいサイズは経済的ではありません。

現在は無料で画像を預けられるサービスも沢山出てきましたが、無料と言う事は何かあった時の保証は無いと言う事で、サービスが停止されたり大事な画像が壊れたと文句を言っても自己責任となりますのでお気を付け下さい。

想い出の詰まった写真のデジタル化、皆さんの健闘をお祈り致します。

写真集を作ってみた

仕事の合間にデジタル化した古いモノクロフィルムの画像が余りにも懐かしいので写真集にする事にしました。

立場を利用して原価で作れるのですから…。

写真はただ古いっていうことしか共通性がないので「題名のない写真集」とする事にして早速写真集に使う写真の選定です。

写真集にする画像を選ぶ

 

しかしどれもこれも古いネガなのでピンホールだらけ、候補の写真をフォトショップというソフトウエアでゴミ消し。

これが結構たいへん(汗)、ついつい細かいところまで気になっちゃうのですよね、単純作業なので疲れるし…人様にはあまり気にする必要なし…とか言ってますけど(笑)

どうにかゴミ取りが終わり、いざ写真集へ取りかかる。画像の配置や順番に頭を悩ます。表紙は立川米軍基地で撮った物に決定。(反戦写真集とか思われちゃうかな)

念のため見本になるように印刷仕様と写真仕様の2タイプ作ることにしました。

できあがりは…

印刷仕上げと写真仕上げの2種

う〜ん、表紙と裏表紙の写真をもう少し小さくすれば、立川で撮った写真だけで纏めれば統一感がでたかも…等々、少々の反省点はあれど、なかなかの出来にほぼ満足。

どちらも上製本の無線綴じで高級感たっぷり。お勧めは趣味の写真集なら印画紙タイプの写真仕様、家族の思い出なら印刷仕様ですかね。

どちらも表紙はハードタイプで高級感たっぷりです。

他にも中綴じといってホッチキスで留めるタイプもあります。こちらはお値段がリーズナブルで何冊も作りたい方には場所もとらないし値段も安いのでお勧めです。

全開出来るのが写真仕上げ(上)真ん中が盛り上がる印刷仕上げ(下)

同じページ数だが写真仕上げは写真プリント用紙を使用しているのでかなり厚くなる(右)

右が印刷仕上げ、背幅がかなり違う。

写真学校に通っていた頃は個人で写真集を出すなんて夢の又夢でしたが、今では誰でも気軽に作れる時代。常識って時代と共に移り変わる事を実感しています。

さあ、第二弾、第三弾は何をテーマにしようかな~と言いつつ仕事に追われる今日この頃です。