震災により失われた思い出

写真は社団法人 ヒューマンネットワーク仙台の代表理事 鈴木様から頂いた「閖上(ゆりあげ)」という写真集です。

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むかしの写真集「閖上」 大切なふるさと…

 

9年前の2004年に出版された写真集だそうですが、3.11大震災の津波により思い出のアルバムが流され「昔を思い出す手立てがない」との閖上町民の声に写友会会長で元公民館長の鈴木善雄さん(代表理事の父上)が再発行を思い立ったそうです。

閖上町民はもとより、全国から寄せられた多くの善意により、震災の半年後に再発行された写真集は名取市の被災した閖上地区など2,500世帯に無料配布され、一部は1500円で販売さたそうで、地元の新聞にも紹介されました。

今回、その貴重な一部を頂きました。

内容の写真に関しては許可を頂いていないのでご紹介は避けますが、約1世紀に渡る地元写真愛好家による「故郷ゆりあげ」の写真集です。

アマチュアと聞いておりますが、なかなかどうしてプロでしょ?という貴重な写真ばかりです。

今回は津波で流されて瓦礫の中から見つかったネガのデータ化をご依頼頂いたご縁で写真集を送って頂きました。

泥だらけのネガを一つ一つ水洗いして、乾燥させてあるとの事ですが、流石に震災の傷跡は生々しく、膜面ごと剥がれ落ちている傷だらけの画像も多々有りました。

しかし画像のデータ化で出てくる画像は幸せそうな写真ばかり、何気ない日常の写真も変わり果てた震災後には貴重な思い出の写真となるでしょう。

幸せそうな写真に入る生々しい傷跡、幸せな人生を奪われた怒りや悲しみの感情を何処に向けたらよいのでしょうか?

今回のデータ化や頂いた写真集などを拝見する度に自然の驚異の前では人間の力が如何に無力であるか思い知らされるこの頃です。

閖上写真集に関するお問い合わせ

社団法人 ヒューマンネットワーク仙台 代表理事 鈴木平一 様迄

メール suzuki@human-sendai.net   又は FAX 022-797-2306  にて。